今年もニュルンベルグ・トイメッセの時期がやってきました。世界中の新作玩具が一堂に会す国際見本市です。今年は62回を迎え、2011年2月3日から2月8日に開催されました。
毎年この展示会を訪問しておりますが、毎度のごとくシベリア上空を通過しながら、フランクフルト空港へ到着。今年もまた良い製品に出会い、お客様各位を喜ばすことが出来ますようにと祈りながら会場へ向かいました。
以下にメッセで気になったブランドを少々まとめてみましたので、皆様のご参考の供にしたく存じます。
暫らく発表していなかったミリタリーシリーズが復活していました。
Railjet 64012 他
レイルジェットは昨年からの引き継ぎでJDがすでに出荷した一連の客車の発売時期が気になるところです。メーカー側は3月~4月に出荷予定と話しておりましたが、メッセの展示品は未塗装サンプル状態でした。この状態から判断すると発売時期はもう少し遅れるかもしれません。
DB BR 10 62190 他
流線型蒸気機関車BR10は、試作サンプルが走行展示されていました。
DCC版はサウンド及び発煙装置付き、しかもドラフト音に合わせ、煙がシュッ・ポ、シュッ・ポと出るようになっています。米国の模型SLでは既に搭載のギミックですが、欧州の模型では初めてではないでしょうか。発売は夏頃を予定。
DB Br716ロータリー除雪車 品番未定
これは2012年発売予定の製品ですが、機能サンプルが走行展示されていました。
DCCで前進・後退、ランプ点滅はもとより、ロータリー部分の上下や車体の方向転換もできるというもの。将来的には、従来のMultimausに代わり、アンドロイド携帯電話をハンドヘルドのコントローラーとするDCCシステムを展示していました。
発売は2011年末~2012年の模様で、まだ開発段階ですが、仏のMistraltrain社と協力して進めているという話です。
ヨーロッパ大陸の地図の上に車両を並べた写真です。さすがにデサインが良いですね。
Bay.Sts.B. D VI および DRG バージョン (481101、400001)
これはHOゲージの小型のタンクロコで、全く新しい金型で作られています。ブースでは形状サンプルが展示されており、サウンド付きも予定されているそうです。
これも2011年末~2012年の発売の予定。
OBB Rh1216、Rh1116 "Railjet" (SiemensのTaurusシリーズ、N)
こちらでは塗装済みサンプルを展示。既に数社からリリースされている当形式に、FLMもいよいよ参入するようです。最新作ということでサウンド付きも予告されていて出来は良さそうです。
その他
その他、新金型によるNew Constructionのものとして、HOゲージのP6のシリーズがK.P.E.V. France、PKPと発表されており、NゲージではBR52、SBB Steuerwagenが発表されています。
古いモデルの復刻版です。往年のファンにとってはたまらないかも。
TGV Tharis PBKA (Mar. 37791、Trix 22371)
今回は昨年発売のTGV PSEに続く予想通りのバリエーション展開で、新塗装もなかなか美しい編成です。
バイエルンのSLセット(展示ケース付き)
これはメッセでの限定販売というSLセットです。ブルー塗装を纏ったS3/6、マレー型タンクのGt 2x4/4、B VIの3輛セットでカタログには載っておりません。メルクリンブースのみで2000セット発売。
Central Station 品番60215
従来のメルクリンのセントラルステーションにDCCのコントロールを付加したバージョンに移行したものを新しく発売します。従って、当然TRIXでも使用することは可能で、この場合にはメルクリンブランドで発売されます。
圧倒的に多い2線式ユーザーへの拡販の為、DCC機能付加は当然の成り行きかもしれません。
Mobil Station App
メルクリンがiPod,iPhoneをハンドヘルド・コントローラーとして使うアプリを発表しました。。iPad版も現在開発中だそうですが、セントラル・ステーションにWLANルーターを接続して使用します。
このアプリはApp Storeより購入しダウンロードしてご利用していただくものです。
Loksound V4.0
Loksound V4.0は、V3.5までのシリーズのマイナーチェンジではなく、新機種とも呼べる内容です。従来とは別に専用スピーカーをラインナップしています。
その仕様は下記の通り。
メモリー:16Mbit⇒32Mbit
サウンド出力:4チャンネル⇒8チャンネル
スピーカーインピーダンス:100Ω⇒4~8Ω
尚、米国ではスピーカーを別売りとの情報もありますが、引き続きスピーカー(φ23mm)付で販売されます。従来の8ピン、21ピンに加え、PluX12ピンコネクター付も発売。
お待ちかねのセッテベロです。とても美しい出来上がりで、7両編成は実車を彷彿させる迫力あるモデルです。ファンなら是非一編成欲しいところです。
FS ETR300 セッテベロ 品番70020
この製品は、すでに昨年末に少数をイタリア国内向けに出荷しているもので、ブースでは完全な形で展示されていました。輸出を含め、すべての国に対し、3~4月に本格的な出荷できる見通しです。ESUのLokpilotを標準装備し、室内灯関係のコントロールが可能になっています。
FS E444-005 品番60109
新製品当初の、サイリスタ・チョッパ制御の試作車時代を模型化しており、4~5月出荷の見通しです。
FS D.342 品番60065他 E640 品番60241(SZ342)他
メッセでは足回りも含めたテストショットのサンプルが展示されていました。年内には発売されるかもしれません。
MAV V63"Gigant" 品番60180
今回はボディーのテストショットのサンプルが展示されていました。
FS E402A 品番未定
車体が新金型となる予定で、テストショットの車体が展示されていました。
T2S 寝台車 品番50911~
ROCO、LS MODELSとの競作となるT2S寝台車は、ACMEが塗装済みのサンプルを展示しており、他社より一歩先行の感ありとの印象を受けました。
それにしてもT2Sって3社(古いHerisを含めると4社)で競うほど要望の高い車両だったのだろうか??。
FS/FFS ETR600/610 Pendorino Nゲージ
同社のNゲージ第一作として、昨年製品化が発表されましたが、初回生産に必要な受注量に達しておらず、発売時期は未定との事です。
その他
ETR 500" Frecciarossa "の交流バージョンは、すでに発売した直流版のセットから車両を一両減らして"ビジネスクラス"に入れ替え来年発売される。実車が昨年の12月から編制替えになったので、モデルもそのような編成におきかえるとのことです。
SNCF15000シリーズの表示です。展示がバラバラで上手く写真におさまっていません。悪しからず。
DB ET403 IC/LH Airport Express 品番16001~1600620
メッセの展示品は未塗装のテストショットサンプル(同社ウェブで昨年発表)の状態であり発売は9月以降との事でした。どうもLufthansaの商標使用の許可に時間を要している模様です。
SBB Rae 品番17-021~025
メッセの展示品は未塗装のテストショットサンプル(同社ウェブで昨年発表)の状態であり発売は年末以降になる予定。
SNCF Nord客車 品番40-190~193
メッセの展示品は未塗装のテストショットサンプルであり発売は夏以降になる予定です。
DB ET403 IC/LH Airport Express
LS MODELSとコラボレーションして開発したためLufuthansaの商標使用許可の申請に時間を要している。今年の11月には発売できるのではとの見通し。生産はLSと同じくModel Garaとの事。
IC2000
お待たせしましたようやく量産体制が整い、5月より出荷開始の予定。
マルタイ
ビーコンランプ点滅などを盛り込んだDCCバージョンを発表しており、サンプルを展示している。
DRG Br61-002 品番HR2306~2344
Henschel-Wegmann列車用。2C2の-001に対しこちらは2C3の軸配置。
テストショットサンプルを展示。3バージョン(H-W列車塗装、フォトグレー、黒)を予定。。
ETR 480 "Pendolino" in clivrea original
久しぶりの登場でオリジナル塗装のもの 4両、3両、2両 のセット売りで1編成9両となります。
ETR 480 "Pendolino in livrea Freccia Argento
上記のものと同様、ACME の第2弾を意識しての発表か?その他目ぼしい新製品として次のものがあげられる。
蒸気機関車:Gr.740.144 のシリーズ。電気機関車:E.431 Trifase のシリーズ,E.652.003とE.652.058の重連、E.447074,E.632.011,E.454.001 ここでもまたTHALYS が9両セットで現れる。どうして外国のメーカーは互いに足の引っ張り合いをするのが好きなんだろうと思われます。
カタログの表紙に利用されているようにSNCF SL141 がさまざまな塗り替えで8パターンあり、DLではSNCF CC72000 、EL ではCC7100 , 2D2 5500のシリーズ、昨年からの仕掛中の LA POSTE があります。
SNCF 141R HJ 2104/HJ 2105/HJ 2106
バリエーション展開のなかで、黒塗りバージョンにMISTRALのヘッドマーク付きがリリースされる。
LS ModellsのMistral56発売に合せての企画でしょうか。
客車ではOCEM, DEV, WAGON-LIT, SNCF がそれぞれ新しいバージョンを発表し、SNCF のHEATER WAGON もここだけの製品で蒸気時代には1両欲しいもの。
蒸気機関車ではBR 10, BR75, BR18,201, BR 18.5 の他、HOと同じくヘンシェルベグマンが5両編成と黒塗りの機関車単体で発表されている。
DLでは、レンフェのタルゴが数種類、BR641、フランスX73500、独仏共有のBR X73900 等、
電気機関車/電車の類は賑やかで市電からICEは言うに及ばずRENFE のAVE S-103間でそろっている。
客車ではBRAUER ENZIANのフル編成、HALBERSTADER, EUROFIMA, Wagen-Set ALEX , OBB EC Coach set, Talgo "ELIPSOS"set, C.I.W.L.の他、スイスの軽量客車4両セットおよびBLS のEW客車3両セット等がある。
ELECTROTREN
大きなSnow Ploughの付いたRENFE 276型電気機関車や最少回転半径438mm以上のレールがおすすめのRENFE 7200型電気機関車はおいておくだけでも迫力がありそうである。
スペイン新幹線の国内線および国際線用の夫々の列車AVE S-100, TRAIN EUROMED S-101, TREN AVE S-112 等が夫々10両編成で一堂に会しています。
12.BLAWA
また、マドリッド、パリ、バルセロナ、チューリッヒ ミラノを結ぶTREN HOTELのELIPSOSが、やはり10両編成で新しい塗装で発表されています。
今年は、200アイテム程ある鉄道模型の80%程の金型に、新規投資を図り製品の開発を行ったとのことである。たださえ、精密な仕上がりになっているこのメーカーのこと、新製品の期待は大きい。
BAYERNの蒸気機関車 P 3/5Hの音が楽しみであり、多数発表されたNゲージの客車、中でも2種類のSBBの EWII や、HO,Nを問わず美しい貨物が心待ちされるといってもよい。
そのほか、ブラス物のMicro-Metakit, Bayerischen Gattung CIII, およびFulgurex SBB Ae3/6 N や HG2/3 Furka HOm 精密で美しい仕上げに魅せられ、
マイナーなメーカーであるが手堅いもの作くりをするARTITEC, BEMO, HAG, Vi-TRAINのブースを訪問しました。
PIKO, SAI, LILIPUT, NMJ, JOGERNDORFER Collection, 等のブースもなかなか興味をひかれるものがあったけれど、全部を輸入する力はないし少しずつでは相手にしてもらえず、こうした時日本の模型屋さんが集まって協同仕入れを実現できればと切実に思うのは私だけでしょうか。
また、マドリッド、パリ、バルセロナ、チューリッヒ ミラノを結ぶTREN HOTELのELIPSOSが、やはり10両編成で新しい塗装で発表されています。
以上真に簡単ですが、メッセ情報の速報です。